見かけなくなった白ブリーフの“今”
白ブリーフといえば、多くの男性が一度は穿いたことがある定番の下着だ。特に筆者のようなアラフォー男性であれば、
小学生の頃は白ブリーフを穿くのが当たり前だったように思う。ほかの世代でも、幼少期は白ブリーフを穿いて過ごした、
という男性はかなり多いはずだ。
しかし先日、小さな子を持つ知人夫婦に聞いたところ、その夫妻が子どもに穿かせているのはキャラクターの柄が
プリントされたボクサーパンツだという。そういえば最近、銭湯などに行ったときにも、白ブリーフを穿いている人を
あまり見かけなくなった印象だ。もしかして、白ブリーフはもう“絶滅危惧種”なのか!?
ただし、これはあくまで筆者の観測範囲の話なので、実際のところはわからない。そこで下着メーカー大手・グンゼで
アンダーウェア開発を担当する武安秀俊(たけやす・ひでとし)さんに、「昨今の白ブリーフ事情」について話を聞いてみた。
現代のブリーフ着用率は「7人に1人」
まずは、「ブリーフパンツ」について少しおさらいしておこう。
ブリーフは1950年代頃、米国から日本に入ってきた。それまでの日本人の下着といえば、「ふんどし(褌)」や「さるまた(申又・猿股)」。
そんな中、海外からやってきたブリーフは、“最先端のおしゃれな下着”として若者を中心に支持を集めた。
そう、ブリーフはかつて若者のファッションアイテムだったのだ。
流れが変わってきたのは、1980年代に入ってから。ブリーフに代わり当時の若者に人気を博したのが、トランクスだった。
デザインが豊富でファッション性の高いトランクスは、当時流行した“見せパン”スタイルとしても使いやすく、
多くの男性が愛用するようになった。
だが、近年のトランクスの着用率は、以前に比べると落ちてきているそうだ。代わって台頭してきたのが、ボクサーパンツ。
武安氏によると、現在もっとも男性からの支持を集めているのはボクサーパンツで、市場での割合(数量ベース)は
40%以上に達するという(グンゼの調査による)。
